ユーザー事例紹介【有限会社アイセック様】


弊社製品を長年使用いただいている有限会社アイセック様に、弊社設計システムを使用した設計事例についてご紹介いただきました。

我々の製品が設計者様を通して、社会インフラ整備に貢献していることをご紹介させていただきます。

有限会社アイセック様のご紹介

会社名 有限会社アイセック
住所 福岡県福岡市中央区荒戸1丁目7−19 柴田商事ビル
設立 2002年4月
登録

建設コンサルタント(鋼構造及びコンクリート部門)

代表 代表取締役 山本 和雄
導入製品 エクシードシリーズ(固有周期の計算など下部工製品)
プライムシリーズ(任意形橋台設計システムなど)
ESCONシリーズ(土木積算システム SUPER ESCON Plusなど)
代表 代表取締役 山本 和雄

御社の事業概要および強みについて教えてください

長年にわたり、事例の少ない複雑な構造物の設計業務に携わってきたため、主な業務は橋梁などの土木構造ですが、他にも建築物などの構造計算でも、相談を受けることが多いですね。

そのため、あまり土木では提案しないような発想・アイデアで提案することができると思います。

また、過去に設計計算システムを開発・販売した経験もあるため、イレギュラーな構造物でも汎用的なシステムをうまく使い分けて、幅広い業務に対応できることが、強みであると思います。

SOGOシステム製品導入のきっかけは?

構造物の設計システムのベンダーは数も多くなく、信頼性が重要ですので、老舗ということで綜合システムの製品を導入しました。
綜合システムとの付き合いはもう20年以上になります。

橋梁下部工関係から土木積算システムまで、多くの製品を導入しており、使いやすいので、長年お付き合いさせてもらっています。

SOGO製品を使用した設計事例について教えてください

近年では、橋梁補修の業務が多いのですが、
平成29年度九州北部豪雨の復興事業である朝倉市の新設橋梁の設計事例を紹介します。
九州北部豪雨は、平成29年7月5日から6日にかけて、福岡県朝倉市で24時間降水量の値が観測史上1位となり、甚大な被害を起こしました。
現在では災害復旧から復興事業に進み、氾濫した河川の河道付け替えが進められています。
私が担当したのは、ここにかかる橋梁の新設設計です。

筑後川右岸の支川において堤防の決壊や溢水により、多くの家屋が浸水被害を受けました。
※写真は朝倉県土整備事務所のホームページより
多くの家屋の全半壊や床上浸水 など、甚大な被害が発生しました。
※写真は内閣府防災情報のページより
多くの家屋の全半壊や床上浸水 など、甚大な被害が発生しました。
※写真は内閣府防災情報のページより

橋梁の概要について教えてください

河川管理道路の渡河橋ですが、地元の方の生活道路でもあります。
<概要>
・橋長:約10m
・上部工形式:プレテンション形式PC床版橋
・下部工形式:逆T式橋台
・基礎工形式:直接基礎

使用したSOGO製品は?

「任意形橋台設計システム」と「固有周期の計算」になります。
現場は地盤が強固であったため、基礎は直接基礎形式なので、「杭基礎の設計」は出番がありませんでした。

設計時に苦労されたところは?

河川勾配はもちろん、取り付け道路の勾配も急であるため、設計を進めて試行錯誤を行っているうちに、誤って桁下必要余裕高が不足したり、取り付け道路の法面幅が確保できてなかったということがないよう、図面変更のたびに制限となる座標点のチェックを行いました。

何度も試行錯誤を行ったため、だいぶチェックに時間がかかりましたが、満足できる成果品となりました。

施工完了を迎えてどうでしたか?

2022年4月には橋梁は完成しましたが、河川工事と並行しているため、供用まではまだ時間がかかりそうです。
取り急ぎ供用されれば、地元の方の生活道路として、お役に立てると思います。
また、この橋梁だけでなく、河川・砂防施設・道路などの今回の復興事業で施工されたインフラが、復興に役に立ってもらえることが、この仕事の本当の成果ですので、今後も見届けていきたいと思います。
2022年4月取材時は、橋梁は完成していました。
取り付け道路と上流側護岸の施工中です。
取り付け道路と上流側護岸の施工中です。